試行錯誤から生まれた手あて療法
間接法と並んで、
もう一つ柱となる手技が
「手あて療法」です。
その名の通り、
手あてのような優しい手技です。
手あて療法は元々存在していたのでしょうが、それを知って習得した訳ではなく、僕自身が色々と試行錯誤する中で自然に習得しました。
これは間接法の時と一緒で、安心・安全な施術を目指す中で習得するに至ったのです。
だから、
一回や二回の施術で身に付けたものではなくて、何百、何千、何万と施術を繰り返す中で、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながら徐々に身に付けたものです。
僕は常に、
最善を考えながら施術を行なってきました。
その積み上げが、
間接法となり、手あて療法となったのです。
莫大な時間が掛かりましたが、自分の頭で考え身に付けたので、しっかり自分のものになっています。
怪我による緊張を緩める
この手あて療法は、筋肉の緊張を緩めるのに使っているのですが、通常の緊張とは違う緊張を緩めるのにも使っています。
通常と異なる緊張とは何か?
それは
怪我が原因となっている緊張のことです。
過去の怪我(骨折・捻挫・打撲・火傷など)は、過去のことだから身体に影響しないと思っていませんか?
実は関係大ありなんです。
このことを多くの治療家も知らない。
過去の怪我は、自然治癒力によって修復されているので治ってはいます。
しかし、
怪我をした所には硬さが残ってしまうのです。
この硬さが残っていることで、筋肉の繋がりや相関関係によって他へ緊張が波及してしまうのです。
それは、どんなに古い怪我であってもです。
むしろ古い怪我の方が長い間影響を及ぼし続けている為、改善するのに時間が掛かります。
手あて療法のやり方
では実際に手あて療法をするに当たって、どのように行なっているのかをお伝えします。
まずは原因の見極めを行います。
原因の見極めは、独自の検査法「足裏CTスキャン」で行っています。
優れた手技も、原因にアプローチしなければ効果を発揮しません。
そして原因を見極められたら、その部分に対して手あて療法を施します。
やり方は、
原因となる場所に対して手を当てるだけです。
イメージとしては、
手でその場所を温める感じです。
温めて血流を改善して、その人の自然治癒力を高めることで緊張を緩めるのです。
原因となっている硬さや範囲によって、手のひら全体を使ったり、指先で触れる様にと使い分けています。
手根や足根の場合は、
指で挟む様に使うこともあります。
手あて療法は間接法と同じで、
その人の整体する力を引き出すことを念頭に置いています。
治療家が治すのではなく、
その人が治そうとするのを手助けするのです。
手あて療法のまとめ
手あて療法の良さをまとめると、
✅手あてのように優しい手技
✅怪我による緊張を緩める
✅力を必要としない
✅無理な力を加えないので安心、安全
✅温めることで自然治癒力を高める
✅子どもからお年寄りまで使える
単に手を当てるだけで治るのか、
まだ信じ難いですか?
もちろん、
的外れの場所に行っても効果は上がりません。
きちんと原因となる場所を的確に捉えられた時に効果を発揮します。
だから、
原因の見極めが大事なのです。
派手さは無いが、温めることで患者さんの自然治癒力を引き出し、安全に緊張を緩める手技なのです。