前回の問診の実例 その2で、冷えるとなぜ肝臓に負担が掛かるのかとのご質問がありましたので、今日はその点についてお伝えします。
肝臓は化学工場に例えられる臓器で、その働きは細かく分類すると500種類もあります。
体内に取り込んだ栄養素を、体に必要な栄養素に作り変えてくれたり、糖を貯蔵したり、体に有害な物質を解毒してくれます。
この辺りの知識は、多くの方がご存知でしょう。
しかし、肝臓の見逃してはならない働きとして、体の熱を作り出す働きもあるのです。
一番熱を作り出す力があるのは、骨格筋です。
肝臓は、その骨格筋に次いで熱を作り出しているのです。
だから、例えば冷房の効いた部屋でじっとしていると、骨格筋で熱を作り出すことが出来ない為、肝臓が頑張って熱を作り出さなければならないのです。
ほとんど歩かない、動かない。
ずっと冷房の効いた部屋、場所にいる。
シャワーが多い。
薄着で過ごす、寝るなど。
その様な生活をしている人は、熱を作り出す為に、肝臓に多大な負担が掛かるのです。
肝臓も筋肉でできているので、疲労が蓄積すれば、強張って硬くなります。
その結果、腰や首肩に辛さが出たりするのです。
肝臓と冷えの関係。
お分り頂けただろうか?
身体が冷えると、体温を維持しようと肝臓が頑張って熱を作り出すため、肝臓に負担が掛かるのです。
冷えが肝臓に与える影響を理解しておきましょう。