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一番硬さのあった
左股関節を緩めてなお
左半身に硬さが残っている。
何だろうと左足を触診
すると、母趾MPに
硬さが出ていました。
先ほどあった踵と環趾MP
の硬さは無くなり、次に
硬さのある母趾MPが
出てきたのです。
問題のある箇所が複数
ある場合、このように
順番に硬さを確認する
ことが出来ます。
母趾MPが硬い場合、
首の付け根もしくは、
左手の拇指MPに硬さが
出ているはず。
もしくは、
母趾MPそのものが
硬い場合もあり。
首の方が可能性が高い
ので、首を確認してみると、
やはり左首の付け根に
硬さが出ていました。
これが左股関節の影響を
受けて張りが出ている時は、
左股関節が緩むと一緒に
緩むはずなので左股関節
とは別ということになります。
この時点で、踏ん張ったりして
左腰や肩に痛みが出ていると
思っていた予想が違うのでは
ないかと思い始めた。
なぜなら、
先ほどお伝えしたように、
踏ん張って左股関節が
硬くなり、左腰や肩に
痛みが出ているのであれば、
そこを緩めた時点でほぼ
問題解決するはずです。
しかし、現実は違った。
左股関節を緩めてもなお、
別のところに硬さが残って
いたのです。
改めて首を診ると、
頭の位置が左には行きに
くいのに、右には行きやすい。
また、肩甲骨の動きも同じ
ように、右に流れる癖が
出ていました。
※左肩甲骨は内転、右肩甲骨は外転
こんな感じの癖が出て
ますよと伝えると、
何だろうと分かっていない様子。
仕事での様子を確認すると、
車での移動が多いとのこと。
そして、ここで核心となる
事実が判明する。
それは、運転中は右腕
1本だけでしている
ということでした。
それを聞いて、
全てのことが繋がり、
なるほどと腑に落ちた。
この男性の左腰と左肩の
慢性痛は、この運転中の
姿勢によるものでした。
左肘をアームレストに乗せ、
右腕1本で運転するとなると、
身体のバランスが崩れるのは
当たり前の話です。
首と肩甲骨は右へ流れる
癖がついていて、左肘に
体重を乗せているので、
左股関節が詰まるのだろう。
首と肩甲骨の癖を戻すことで
緊張が抜けただけでなく、
関節の可動も良くなって、
左腰や肩の痛みがかなり
改善されました。
身体を注意深く診ていくと、
どうしても腑に落ちない
時があります。
その時は、納得のいく
理由を探し続けなければ
ならない。
そうでなければ、
根本的解決にはならない。
なぜその症状が起きている
のかを突き詰めることが
大事なのです。