この男性は、
過去のバイク事故の影響で
腰の症状が主訴でした。
他にも、
仕事で力仕事も多いため、
腕や肩の張りや痛みが出る
ことも多いです。
そんなある日、
その男性がふと呟きました。
「昔から、左頬の腫れぼったさ
が気になっているんです」
今まで顔をまじまじと
見ることはなかったため、
全然気付かなかった。
言われてみれば、
確かに左頬は右に比べて
腫れぼったい。
触診すると、
左の咬筋の緊張が強い。
考えられるのは、
・左側ばかりで噛む癖がある
・ストレスによる食いしばり
・過去に頭部の打撲
などが考えられる。
足を触診して確かめると、
左足甲(第3と第4中足骨)の辺りと
左足母趾末節骨に硬さが出ている。
これは、左頭部に硬い部分が
あることを現している。
実際に頭部を調べると
左頭部に圧痛のある
ポイントがありました。
臨床経験上、
頭部に打撲などによる硬い
部分があると、食いしばりや
歯ぎしりが起きることが
分かっている。
これは、頭部の硬くなっている
部分の血流の悪さを改善する
ために起きていると考えられる。
咬筋や側頭筋を動かすと、
脳への血流が増します。
※全身の血流もよくなる。
酸素を非常に必要とする
脳への血流不足を解消する
目的で食いしばりや歯ぎしりが
起きるのです。
これにより、
自分の意思とは関係なく、
食いしばりや
歯ぎしりが起きるのです。
この男性も正にこのケース
に当たると考えられる。
硬くなっている左後頭部を
緩めると、左咬筋の硬さが
緩みました。
この男性のように、
顔の輪郭に左右差がある場合、
骨格ではなく、筋肉の問題
になるだろう。
一回やったくらいでは、
少しの変化しか出せないが、
繰り返し緩めることで
徐々に癖が抜けてくる。
そうすることで、
顎の輪郭の左右差が
減ってくるはずだ。
頭部の打撲は、
幼少期の頃まで遡れば、
誰にでも経験があるはず。
程度の差があるので、
人によってはこのように
打撲の影響が現れる場合もある。
歯ぎしりや食いしばりなどの
トラブルを抱えている方は、
過去に頭部をぶつけている
可能性がある。
その場合には、
ぶつけてしまった頭部を
緩めることで、歯ぎしりや
食いしばりを解消することが
できるはずです。
歯ぎしりや食いしばりが
何が原因で起きているのかを
見極めることが大事です。