左背中の痛みが
何年も続いている男性。
首を後屈させたり、
身体の回旋時に痛みが増す。
場所は、
左肩甲骨下角の
高さの辺り。
場所的に、
烏口腕筋かな?
と思った。
両足を触診すると、
想像通り左足の内側楔状骨
に硬さが出ている。
これでほぼ確実だったが、
更に確証を得るために
確認を進めた。
痛みの出ている場所を
もう一度確認すると、
胸椎7、8番の左側から
肩甲骨に向かって張ってる。
最後に直接、
左の烏口腕筋を触診。
コリンとした筋張りが
あり、これでほぼ
間違いないと思った。
烏口腕筋の緊張に
合わせて、間接法で
緊張を緩めた。
烏口腕筋の緊張が
緩んだところで、
左背中の張りを確認すると、
しっかりと緩んでいた。
再検査でも、
首の後屈、身体の回旋の
痛みは抜けました。
烏口腕筋は、
上腕の内側に位置する
比較的小さな筋肉です。
肩関節の屈曲や内転に
作用します。
また、肩関節の脱臼を
防ぐ働きもあります。
この男性の烏口腕筋が
張ってしまった原因は
分からなかった。
しかし、
軽度屈曲・内転した
位置で安定したので、
何かそのような癖が
あるのだろう。
どのような癖が
あるのかを見極めることは
非常に重要です。
ここで言う癖とは、
筋肉がどのように
緊張しているのか
ということです。
もっと言うと、
一番緊張する位置は
どこになるか
ということです。
今回のケースで言えば、
左烏口腕筋の癖は、
軽度屈曲に内転が加わった
位置になりました。
なぜ重要かと言うと、
筋肉が一番緊張する位置で
キープすると10秒ほどで
緊張を緩めることが
出来るからです。
揉んだり
ストレッチしたり
する必要がないのです。
このテクニックは、
烏口腕筋だけでなく
他の筋肉でも使えます。
また、関節の歪みに
対しても使える
テクニックです。
筋肉や関節にどのような
癖があるのかをしっかりと
見極められれば、
効果的な施術ができるように
なります。